たっぷりと熟成させています

日々お菓子作りをしていると、材料が中途半端に余ってしまう事が良くあります。
無駄になって捨てることはしたくないので、出来る限り使い切れるように調整して仕入れたり使ったりするのですが、そうは言ってもうまく使い切れない事の方がとても多いです。
コンポートや漬け込みフルーツ、ソースなどは、冷蔵庫や冷凍庫で保管して、ちょっとした機会に使うようにしています。
だから冷蔵庫にはいつも余り物の材料があれこれ幅を利かせているのです。
スタッフとのミーティングの際に、
「今年の年末の焼菓子販売はどうしようか?」という相談をしていて、
「去年夏みかんのクグロフを出したから今年も何かないですかね~?」と言われて、
「う~む、何かよい具材はないかなぁ~、う~む、とりあえず冷蔵庫を見てみようか?」と言って冷蔵庫を探してみた所、数年前に漬け込んで少しだけ余っていたラムレーズンとアプリコットを発見した!
これはクグロフにはうってつけの材料じゃないか!
しかも長い時間漬け込んでいるから熟成されたのか味がすごく深くて美味しい!
でもそれぞれ少しずつしかないから足りないかなぁ、どうしよう。
なんてぼやいていたら、
「両方一緒にいれたらダメなんですか?」とスタッフに言われました。
そうか、そうだよな、2種類ミックスのクグロフもありだよな。
という事で試作をしてみることになりました。(ただでさえ少ない材料なのに…でも試作と味見は必須です(;^_^A)
長い時間漬け込んでいたので、見た目の色合いはダークな感じで一見するとおいしそうには見えないかも…
焼きあったのを食べてみると、これがどうしてどうして本当に美味しいのですよ。
開業当初からこのクグロフというお菓子はずっと作ってきたけれど、いつもはクグロフを焼くために具材を漬け込んだりしていたので、こんなに長く漬け込んだドライフルーツを使って焼いたことは無かったんです。
長く漬け込んだドライフルーツがまさかこんなに美味しいとは…
これは熟成させたからこそなせる味ですね。
この貴重なクグロフは、冷蔵庫にあった材料の在庫限りになります。
これほど熟成した具材のクグロフは次にいつお目にかかれるか分かりませんよ。
数量限定ですが、皆様に是非食べて頂きたいクグロフです。