スタッフ紹介(製造Nちゃん)
日頃私を支えてココユタのお菓子を一緒に作って販売している仲間を紹介させてください。
まずトップバッターは、今工房で一番のベテラン、製造の仕事をしているNちゃんです。
お菓子を作るのが好きで、製造の経験はなかったけれど、これからの人生お菓子の仕事をやっていきたい!という強い想いでココユタに飛び込んできてくれました。
お菓子の製造の現場は技術的にも体力的にも厳しく、初めての事ばかりで大変だったと思います。くじけそうになったこともあるのではないかと思います。
それらの困難を乗り越えて今ではココユタになくてはならない存在になって私を支えてくれています。
そんなNちゃんのお店への想いを書いた作文を紹介しますね。
『ココユタでの仕事について、
大変と思う事、難しいと感じる事、楽しい事、やりがいを感じる事。お店の好きな所、いいなと思う所』
子どもの頃からお菓子を作ることが好きでした。他のことはすぐに飽きてしまうのにお菓子を作ることだけは細く長くずっと続けてきたように思います。社会人になってから2年ほど個人の先生が主催するお菓子教室に通いましたが、いつか仕事にしたいという野心があるわけではなく趣味の延長でした。子どもが小学校に入学し少し時間ができたところでココユタの求人を偶然発見し時間的な条件が合うこと、やってみたいと思っていた菓子製造の仕事であったことから手作りケーキの写真も添えて応募しました。それがココユタで働くことになったきっかけです。
ビスコッティの生地を成形すること、焼くこと、切る事、オーブンの操作、材料の仕込み、一通りの仕事を見学した時は「これが1人で全部こなせるようになったらかっこいいな」くらいにしか考えていませんでした。しかし実際にやってみると全然できない…。家でお菓子を作っていた時は時間がかかっても多少形が歪んでも問題ありません。しかし商品はそうはいきません。毎回同じサイズ、同じ仕上がりにしなくてはなりません。そして作る量も大量です。私が何より苦労したのは作業のスピードです。正確に早く。頭で考える前に手が自然と動くようになるには何度も同じ作業を繰り返す必要があり、うまくできないところを毎回たくさん指摘され自信をなくし、やはり私には務まらないからもうやめようと思ったこともあります。しかし基本的にはあまり深く考えず、今日できなかったこと、指摘されたことを次はできるようにするということをひたすら繰り返していました。一通りのことを何とかこなせるようになった時は嬉しかったです。またこの仕事を通して人の感覚の正確さに驚きました。例えばリサさんは手で材料を掴んだ時におよそそれが何グラムかわかります。ピアノの先生が仰っていた、「ペダルは足で踏むのではなく耳で踏む」という言葉、和菓子の先生の「餡子の甘さは舌で確かめるのではなく目で確認する」という言葉、職人の感覚は驚きで私の憧れであり、それに近づいていけそうなこの仕事が好きな理由でもあります。
今の私の仕事はビスコッティを焼き上げることです。朝出勤して今日の作業表を見て、仕事の段取りを考えます。何を先にやれば効率がいいか、今日特に注意する点は何か、朝のその時間で仕事がうまくいくかどうか決まると思っています。あとはひたすら自分の考えた段取りに沿って体を動かします。予定通りに仕事が進み、ビスコッティがうまく焼けた時、これを食べてお客様が笑顔になってくれるかと想像する時にやりがいを感じます。
ココユタのいいなと思うところはコツコツと地味に丁寧に作業を進めていくところです。ビスコッティに入れるレーズンはオーガニックの物を使っており、レーズンに付いた硬いへたは食感に影響するため一つ一つ丁寧に取り除きます。ピーナッツバターも自家製ピーナッツを厨房でピーナッツバターにしています。自分の家族に食べさせたいお菓子を作り続けているところが一番気に入っているところです。