ビスコッティにアイシング、ありかも?
今年のお正月に販売した『福の箱』に入れていたおみくじ、大吉はなんと『セミオーダー無料券』でした!
先日そのセミオーダーのご注文をいただいたのですが、これかが何とも、新しいビスコッティを開発するきっかけになりました。
ご紹介しますね。
オーダー、No.③
具材1.5倍のオーダーで、生地(プレーン)、具材(ホワイトチョコ)(ホワイトチョコチップ)(レモンピール)
「レモンケーキや、ウィークエンドシトロンが好きなので、レモンの酸味とホワイトチョコの甘い感じで作ってほしい」というのリクエストでした。
ご希望を頂いて、まずは「困ったな~」という印象でした。
というのも、
ビスコッティは何度か乾燥焼きして水分を飛ばすので、レモンの酸味を残すのは難しいだろうなあ、と思ったからです。
お客様には「酸味を出すのは難しいかも…」とお伝えしたうえでオーダーを受けることになりました。
さて、いざ生地を仕込んで焼こうかという時になって、やはりなんとかしてレモンの酸味を表現したい!と色々考えました。
レモンの酸味を生地の中に入れてしまったら焼いたときに飛んで消えてしまう。
ならば、焼いた後ならばレモンの味がしっかり残るではないか?
とは言え、焼きあがったビスコッティにレモン果汁を絞る訳にはいかず…
そうだ!レモンケーキやウィークエンドのように焼きあがったものにアイシングをかけるのはどうだろう?
アイシングならば乾燥させてもレモンの酸味が残るだろう!
という事で、焼きあがったビスコッティレモンのアイシングをかけてみることにしました。
セミオーダーなのでぶっつけ本番です(;^_^A
まずは、切り落としの端っこにアイシングをかけて乾燥させて味見をしてみました。
「うん、これならレモンの味も残っていてビスコッティの食感も損なわれていない!」大丈夫そうだったので、オーダーのすべてにレモンのアイシングをかけました。
量の加減は食べてみないと分からないところだったので、全面ではなくコルネで垂らしていく感じにしました。
アイシングとは言え水分が入っているので、かけた後にまた何度か乾燥焼きしなければなりませんでした。
出来上がりの味ですが、控えめに言ってもすごくおいしかったです。
ビスコッティ自体とアイシングの風味が絶妙にマッチしていて、こんなお菓子があってもいいかも?と思わせるほどでした。
今後、新しいビスコッティとして商品化も考えてみようか?
そんな風に思えるほど私にとって新鮮な体験でした。
セミオーダー企画を始めるときに、聞き取りの手間が大変なんじゃないか?希望のビスコッティを作るのは難しいのではないか?
色々懸念することはあったのですが、忙しくても大変でも、こんな素敵な発見があるならばやってよかったなぁと思っています。
これからもたくさんの方の希望のビスコッティを焼くことを楽しみにしています。